■■建物合理化③■■

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HRエイチアール宮崎です。
今回は工期についてです。
何度もお話しましたが重要なのでここでも考えて行きましょう。

弊社のある提携先工務店さんでは年間受注棟数を予め決めています。
責任持てる職人さんチームが2組なんです。
1組で年間20棟の施工をします。1日8時間労働ですよ。
基本的には残業は無しです。
1組のチームは基礎・大工・屋根・左官・電気・水道・・・・・・
等々一式の職人さん達です。
余談ですが大工さんは2,000万円の手間賃を稼いでいます。

更にこの会社は年間40棟受注の工程表を事前に作成してあります。
何月何日に今年4棟目の地縄張りの予定が事前に決まっています。
そこから逆算して販売戦術を行ってきます。
お客さんには工務店の工程表に合せて貰うんです。
電車のダイヤ(時刻表)の様に工務店の施工ダイヤ(工程表)なんです。
お客さんの予定に振り回される工務店ではないんです。

それはそうと1組で年間20棟の施工って変でしょ?
工期30日なら年間12棟なのでは?^^;
当然の疑問です。
この辺の種明かしは後程お話していきますので
今回は我慢して下さい。

今回は工期の話なので話を元に戻します。

例えば
1,000万円の住宅を受注したとします。粗利益300万円(30%)とし
会社固定費を月100万円掛かるものと仮定します。

工期3ヶ月の場合 粗利(300万円)-固定費(100万円×3ヶ月=300万円)=  0円
工期2ヶ月の場合 粗利(300万円)-固定費(100万円×2ヶ月=200万円)=100万円
工期1ヶ月の場合 粗利(300万円)-固定費(100万円×1ヶ月=100万円)=200万円

如何ですか?
同じ粗利益率なのに工期の違いによって大きく違います。
これに借入の金利負担が掛かるとすると3ヶ月の工期では赤字になってしまいます。
ここでは単純な工期の比較だけですが、実際はもっと複雑です。
下請け業者によって能力が違います。

A社は40人工で20日だけど、B社は50人工で25日とか
「俺は手許は持たない主義だ」なんて職人さんもいます。
或いは年間にこれだけの棟数をくれるなら全面的に協力するって方も沢山います。

人工数が大事! チームが大事! 工期が大事!って言って来ました。
ここで重要な事をお話します。
工務店さんは下請け職人さんに良いようにあしらわれているケースが
結構あるように感じています。

下請け職人さん達は確かに大切ですが、彼らの中には複数の工務店に出入りして
相手によって提出単価を変える人もいます。
チラシやパンフレット等の販売経費は御社のリスク投資なんです。
失敗しても彼らは負担してくれません。
共に考え、共に努力してくれる本当の協力業者を探し当てて下さい。

今週は工期を考えて行きます。
次回のブログは「早いってお得?」をお送りいたします。
工期短縮に纏わるお話しをしてまいりますので期待して下さいね( ^ ^ )/

建物合理化(コストダウン)に真剣に取り組み
人工数や工期短縮を達成されている工務店さんが沢山おられます。
全ての工務店さんがブログ記事の様な方ではありませんので
くれぐれも誤解が有りませんようにお願いいたします。<m(__)m>

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