■■建物合理化④■■

imc6_imageB_300R

HRエイチアール宮崎です。
前回までは人工数が大事・チームが大事・工期が大事と言った話をして来ました

今回は棟数のお話をしていきます。
建物合理化にも棟数が重要になってきます。
棟数が多ければ職人さんの交渉もスムーズに行きます。

人工数を把握して、工程表を作成しても受注棟数が無ければ意味がありません。
その為に住宅販売戦術が重要になってきます。
住宅販売戦術は後程、お話していきますので今回は我慢して下さい。

単純な例です。
「建物合理化③」 と同様に、
1,000万円の建物を3棟数(3,000万円)受注したとします。
粗利益率(30%)は900万円(1棟数300万円×3棟数)とし、
会社固定経費は月当たり100万円とします。

工期4ヶ月の場合 粗利(900万円)-固定費(100万円×4ヶ月=400万円)=500万円
工期3ヶ月の場合 粗利(900万円)-固定費(100万円×3ヶ月=300万円)=600万円
工期2ヶ月の場合 粗利(900万円)-固定費(100万円×2ヶ月=200万円)=700万円

ここで前回の物と比べて下さい。
工期3ヶ月の場合 粗利(300万円)-固定費(100万円×3ヶ月=300万円)=  0円
工期2ヶ月の場合 粗利(300万円)-固定費(100万円×2ヶ月=200万円)=100万円
工期1ヶ月の場合 粗利(300万円)-固定費(100万円×1ヶ月=100万円)=200万円

同じ工期2ヶ月でも1棟の場合の純利益は100万円ですが
3倍の3棟を2ヶ月で施工したときの利益は700万円です。
棟数が3倍なのに純利益は7倍になっています。

これが棟数の魅力なんです。

更に今回は職人さんのメリットについてお話していきます。
大工工事を例にとって見ます。
よくある支払い金額の決定方法が坪単価です。例えば坪当たり40,000円として
30坪の建物ならば坪当たり40,000円×30坪=1,200,000円/棟の支払い金額です。

これを現在の工期で考えると(仮に工期2ヶ月・人工数60人工とする)
支払い金額1,200,000円÷工期60日=20,000円/日
支払い金額1,200,000円÷人工数60人=20,000円/人・・・・・共に20,000円になりました。
これは1,200,000円/2ヶ月ですから月当たりは600,000円/月です。

工期・人工数を30日・30人工に改善できたならば
日給を20,000円から24,000円にUPする。大工さんは20%の収入増になります。
日給24,000円×工期30日=720,000円
前例では600,000円/月が工期・人工数を改善すると720,000円/月にUPします。

棟数で考えて見ましょう。
工期60日だった時は2ヶ月で1棟ですから単純計算では年間6棟の完工になります。
1棟1,200,000円×6棟=7,200,000円/年となります。

工期が30日になれば1ヶ月で1棟ですから単純計算で年間12棟の完工になります。
改善後の単価は1日当たり24,000円×30日=1月当たり720,000円
720,000円/月×12棟=8,640,000円/年となります。
7,200,000円より20%の大工さんの手取りが増える事になります。

工務店から見ますと1棟1,200,000円の支払いが
1棟720,000円の支払いになります。これは40%のコストダウンです。
大工さんは20%の収入増となり、同時に工務店は40%のコストダウンになるのです。
お互いに努力をする必要性がありますよね。o(^o^)o

建物合理化(コストダウン)に真剣に取り組み
人工数や工期短縮を達成されている工務店さんが沢山おられます。
今回はここまでです。
次回は「勝手に下げてくれます?」です。
お楽しみに( ^ ^ )/

全ての工務店さんがブログ記事の様な方ではありませんので
くれぐれも誤解が有りませんようにお願いいたします。<m(__)m>

ダウンロードはこちら

<関連記事>
勝手に下げてくれます?■■ブログ「建物合理化④」補足001
拘りの配管?■■ブログ「建物合理化④」補足002
受けた恩は必ず返す?■■ブログ「建物合理化④」補足003
少ないから安心?■■ブログ「建物合理化④」補足004
あれ?話が・・・・・■■ブログ「建物合理化④」補足005